Another Words

突然創作を載せたり載せなかったりします。

まえがき

現在は二次創作の仮置き場とかpixivに書いたものの解説とかを置いています。 仮置きしていたものの完成品はpixivに上げていますが、なんかあそこだと、たくさん読んで貰えはするんですが、自分浮いてませんか?って思ってしまうので、そのうちどこかに変える…

シリーズ「ギャロップ」の自作解説

まあこれはあちこちで書いてますが、ある日夢に「乗馬服≒正装」の藍曦臣が出て来た、というところから着想を得たお話です。 で、実は構想時点では、兄上と金光瑶の婚約はガチ婚約で、落馬して意識のない兄上を献身的に看護していた江澄がたまたまいない時に…

シリーズ「傷痕」の誰も読まない自作解説

これ、「江澄が記憶喪失になる話」と「江澄が性的トラウマを抱えてるせいで藍曦臣とこじれる話」と「藍曦臣が無理やりに江澄を隠してしまう話」との三つの別々のアイデアが上手いこと合体させられそうだったので書いてみたお話です。 ちなみに、中にある「性…

思い出さなくていいから の誰も読まない簡単な解説

思い出さなくていいから ですが、これ、タイトルだけ先に思いついて、それっぽい話を書いてみた、という感じです。続いてもいいんですが、多分リクエストとかないと思うので今のところ続きません。

「黒鍵」の誰も読まない解説

えー、たしかこれ最初、 事後にうつ伏せで寝ている暁星塵が、背中向けて煙草吸ってる薛洋に向かって 「また会えるんだよね?」 って不安げに訪ねるところから始まる話だった筈なのに。どうしてこうなった。 反省点: 宋嵐の扱いが酷い。いままでも酷かったけ…

「仙剣の在処」の誰も読まない解説

つまりですね、転生後の薛洋は今世では運よく抱山散人のもとで育ち、十七歳までのどこかで前世を思い出して、それで暁星塵の霊識の入った鎖霊嚢と霜華を手に入れるために山を下り、前世の正体を隠して宋嵐と知り合い、行動を共にし、自分が一族を滅ぼした白…

誰も読まない自作解説「新月」

https://www.pixiv.net/novel/mod.php?id=16969009&mode=mod_info なのですが、これ「暁星塵は自分の夢の中に薛洋を閉じ込めた(薛洋は気が付いてない)」的なお話だったりします。

誰も読まない自作解説「縁の寿命」

というわけで、途中まで結構アクセスが伸びていた「縁の寿命」です。 これはtwitterにも書いたりしたように、「全部失って心がからっぽでもそれでも生きる」っていう話、結構忘羨の死別を書いた二次創作はあるんですが、二人が別の道を行く系がないよなあと…

「知己のままで」についての誰も読まないあとがき

ええと、この話当初の予定では 「宋嵐が間違って暁星塵を死なせてしまい、怒った薛洋が宋嵐を刺し殺して、 ふたりともを傀儡とするけれど、暁星塵を人形を愛でるように愛でつつ宋嵐をこきつかう」 というかなりムナクソの悪い話になるはずでした。が、 途中…

誰も読まない自作解説「少年」

「ひとつだけの生きる理由」から「后会有期」まではpixivに「少年」というシリーズものとしてupしたものなのですが、これちょっと解説。 魔道祖師の本編って、三人称なんだけど完全に魏无羡視点で書かれているんですよね。彼が見聞きし体験したものとして全…

后会有期

「また背が伸びたのでは?もうすぐ追いつかれてしまいますね」 薄墨の衣をまとった背の高い方の男が、傍らにいる深緋の衣の男に話しかける。話しかけられた方はえくぼが特徴的な顔をほころばせる。 「それにしても、私の師匠を根負けさせるとは、あなたは本…

初夜

「薛洋、私があなたと床を共にするようになってどのくらいになりましたか?」寝台の淵に並んで腰掛けていた時に、不意に暁星塵が話しかける。「人聞きの悪い言い方をするなや道長。寝台が一つしかないんだから仕方ないだろ?」「人聞きの悪い、って、ここに…

決別の辞

ねえ子琛、君に、聞いてほしい話がある。 君がここにいることを知っていたのに、私はずっとここに来ることができなかった。君に合わせる顔がなかった。自分の犯した罪に向き合う強さがなかった。私には、私自身が考えていたよりずっと弱い、小さい心しかなか…

薄荷の飴

薛洋の熱が下がった後、再び前のような暮らしが始まった。ただし、もう暁星塵は繋がれてはいない。それでも暁星塵は義荘を離れてはいかなかった。 彼の正体が薛洋であることを知るまで、暁星塵にとっての彼は「少々、いやだいぶ口が悪いが、お節介でよく気が…

罪の重さ

犯した罪は裁かれなければならない。その責をまるで負うことなくこんなふうに死ぬことが許されようはずがない。 彼の罪はあまりに重い。到底彼ひとりの命で償い切れるものではないが、まずは彼にその重さを自覚してもらうことから始めねばならない。でなけれ…

血の匂い

その日も薛洋は宋嵐を伴って「夜狩」と称するなにかのために出かけていた。夜半から降り出した雨がやがて雷を伴う豪雨となり、窓から風雨が吹き込む。肌掛け代わりにしていた外衣を身体に巻き付けて、暁星塵は寒さに震えていた。 いったいいつになったら私は…

闇夜の宴

少し経つと、薛洋は時々夜にも出かけるようになった。二人分の足音が聞こえるのは、おそらくは宋嵐を伴っているのだろう。陰虎符で操られる傀儡となった宋嵐を使って、薛洋が一体どのような悪事を働いているのか、それを考えると恐ろしくもあった。しかし、…

浅い眠り

薛洋は朝餉のあとすぐ出かけて、夕方遅くなるまで帰ってこない、そんな日が続いた。もともと小食の暁星塵は特に昼時に腹を空かせることもなかったが、寝台のそばにはいつもいくつかのお焼きと水、時にはみかんや飴が置かれていた。そしてそれに口をつけよう…

ひとつだけの生きる理由

暁星塵は霜華を拾い上げ、自らの命を絶とうとした。 が、手の届くところに霜華はなかった。ならばと舌を噛み切ろうとするも、猿轡をかまされてしまう。「悪いな暁星塵。あんたを死なせるわけにいかないんだ」薛洋の声が聞こえる。それから鈍い痛みを首に感じ…

命名(R-18)

「魏嬰、君は、あの剣をどうするつもりなんだ?」 藍忘機が突然言い出した。「あの剣」とは、かつて雲深不知処から追い出されて放浪していた頃、ふと知り合って旅の伴となった美少年に身を守るための剣術を教える為に自分用に手に入れたものだった。とある城…

蜂蜜酒

雲夢江氏の莲花坞は、その蓮の花で埋め尽くされる湖や露店で賑わう港が人目を引きがちであるが、実は裏山にも豊かな自然がある。この辺りでは珍しい照葉樹の林には小川が流れ、そこに棲む魚を狙って沢山の鳥たちが遊んでいる。そんな裏山はもちろん、まだ年…

名前

宋嵐は立ち上がると拂雪を構える。 「そこをどいてくれ星塵。そいつをこれから斬る」 「子琛、私を斬りなさい。それができないなら、このまま立ち去ってほしい。私が望むのはそれだけです」暁星塵も薛洋を守るように立ち上がり、霜華を構える。 「なぜそこま…

知己

「宋道長、夕べは楽しんでもらえたかな?」 翌朝、暁星塵が朝餉の準備のために寝室から出ている間に、薛洋が隣の部屋に現れた。 「はははっ、たっぷり出したなあ。まあ、あの高潔な清風明月があんなにいやらしく腰を振ってるんだから、見たらだれだってたま…

堕落(R-18)

私は、溺れている。 彼が自分を慰めているところにそうとは知らず声をかけてしまったのが始まりだった。手を取られ握らされた彼の陰茎は熱く、強い陰の気を発していた。触れてはならないものだと思った。それなのに、触れていると胸が熱くなった。 彼に口付…

花火(R-18)

半年前。 蒸し暑い夜にふと目を覚ました暁星塵は、一つしかない寝台のすぐ隣で息を荒げている小友に気がついた。「どうしたのです?具合が悪いのですか?」 と問うと、「あ、いや、そんなんじゃないから」と答えがあった。様子が気になるので「苦しいのでし…

月光(R-18)

宋嵐のほんの一瞬の隙をついて、薛洋は彼に向って毒を投げつけた。その毒は宋嵐から体の自由と声を奪った。たちまち全身の筋肉が力を失い、宋嵐は地面に人形のように倒れた。 「ちくしょう重いな、まあ、このへんにいてもらえばいいだろう」 薛洋は宋嵐の体…

副産物と副作用(R-18)

藍忘機は絶倫である。 生まれつきの体質ももちろんあるが、人並外れた高い霊力と高い修為がさらにそこに加わり、よほどの疲労困憊状態でない限り、1日に何回でも、また放出した後もすぐに可能である。 しかし相手である魏無羨はそうではない。 転生前の美丈…

誰も雲の深さを知らない

さらに一年が経った頃だった。 阿楓は琉璃や玻璃の細工をする工房で職人を目指す為に魏无羡から離れることになった。 「羡哥、色々お世話になりました」 「ああ、頑張れよ」 「でね、あの、最初の夜のことだけど、羡哥は信じてなかったみたいだけど本当に口…

返り血を浴びすぎて

「戻ってきてほしい。君がいないと、私がおかしくなる」 やっと唇が離れた時、蓝忘机は懇願するように言った。そしてもう一度口付けようとした時、魏无羡がまた怒り出した。 「何を勝手なこと言ってるんだよ。お前本当に自分のことしか考えてないんだな」 「…

思っていたのと違う

「いきなり後ろに立つなよ含光君。心臓が止まるかと思ったぞ。じゃあ、そろそろ行くから」 そう言って阿楓の手を引き歩き出そうとする魏无羡の手首を、蓝忘机が掴む。 「待ちなさい魏婴」 その手を振りほどこうとするが、力では到底敵わず、 「お前どういう…