Another Words

突然創作を載せたり載せなかったりします。

堕落(R-18)

私は、溺れている。

彼が自分を慰めているところにそうとは知らず声をかけてしまったのが始まりだった。手を取られ握らされた彼の陰茎は熱く、強い陰の気を発していた。触れてはならないものだと思った。それなのに、触れていると胸が熱くなった。

彼に口付けられた時、頭が痺れたようになった。彼の手で射精させられた時も、彼の精を飲み込んだ時も、私の精を彼が口移しで私に飲ませる時も、私の心に浮かぶのは

もっと欲しい

それだけだった。

そう、ただ彼を求めていた。
それを愛と呼ぶのかどうかはわからない。

彼を初めて我が身に受け入れた時のことも覚えている。その時彼は私を傷つけないように注意深く事を進め、初めての感覚に我を失いそうな私を柔らかく抱きしめてくれた。

彼は自分が手より口よりその場所を好むのは、それがより私を穢し征服していると思えるからなのだと言っていた。しかし今の私は知ってしまっている。彼のその部分が私の中を突く時、それが私に喜びをもたらすこと、そして彼の精をそこで受け止めながら私もまた同時に頂きに達した時の、全てから解放されたような満ち足りた感覚と、その後に続くゆっくりとした時間こそが至高の幸福であることを。
そのために私は浅ましく腰を振り、乱れる。

彼は悪魔だ。
人は私が彼に穢されたというのだろう。
だが人からどう思われるかなどどうでもいい。
一緒に堕ちることを望んでいる。