ああ、ついにやっちまった、と魏无羡は激しい後悔に襲われていた。 目が覚めたとき、隣には綺麗な顔をした少年が眠っていた。 前の晩、少年が金持ちとその取り巻きと言った風の男たちから因縁をつけられているところにたまたま通りかかり、彼を助けに入って…
「忘机、本当にこれで良いのかい?彼にその、誤解されているように見えるんだが」 「仕方がないのです。魏婴の、あの自由さが損なわれていくよりはずっと、彼にとってもその方が望ましいことなのだと」 「しかし、それはお前自身の気持ちを偽ってはいないの…
「今更こんな話をすべきではないのかもしれないんですが…」 その日はたまたま含光君がどうしても外せない用事で出掛けられなかったために、魏无羡は一人で思追たちの夜狩について来たのだが、当然のように途中で合流して来た温宁が、恐る恐ると言った様子で…
蓝忘机は性欲が強い。 もともと子供の頃から自分の体の中心にある陽物が人並外れて大きいことは自覚していた。雅正を旨とする蓝氏においてはたとえ子供同士であっても見せ合ったりましてや比較したりということはなかったが、それでも着替えの時などに見えて…
ひと月後、江澄が雲深不知処に訪ねてきた。蓝氏の薬のおかげで艾渊の身体がだいぶ良くなったことのへ礼のあと、彼を養子に迎えることにしたと告げた。 江澄が艾渊を探しに行かなかったのはなかなか気持ちの整理がつかなかったからなのだと言う。けれど、見つ…
艾渊が行方不明になって2週間が経った。どこを探しても見つからない彼を、江澄は心配する様子は見せるものの、特に探し回ることもしなかった。それを知って魏无羡は少なからずがっかりしたのだった。探し出して、ただ抱きしめて、「艾渊、お前は俺の大事な弟…
その少年を初めて見た時に真っ先に思ったのは、 「こいつ、ちょうど一番生意気だったころの魏婴にそっくりじゃねえか、」 だった。すらりと伸びた手足、明るく誰に対しても分け隔てなく向けられる笑顔、軽い身のこなしに明らかに群を抜いた剣の資質、そして…
蓝忘机がまた雲夢江氏に呼び出された。今回は魏无羡も来いとのことだった。どうやら江澄はかなり怒っているらしい。彼も観音廟で金光瑶から指摘されれたことを少しは気にしているのか、前よりは頭ごなしに怒りをぶつけてくることはなくなったようではあるの…
噂が雲深不知処に届いて少し経ったころ、魏无羡と蓝忘机は2人でウサギと林檎ちゃんの冬支度をしていた。真っ白いふわふわ達は冬毛になってさらにふわふわが増している。 「魏婴、薛洋のことだが」 「お前の方からその話を振ってくるのは珍しいな。何かあった…
座学も終わり若い修士や見習いたちがそれぞれの世家へと帰る日が来た。雲夢江氏からは江澄が門弟2人を迎えに来た。というのは口実で、実は魏无羡に大事な用があった。 客間で待つ江澄のところに、魏无羡と蓝忘机が現れる。 「仙督、悪いが魏婴と2人で話した…
艾渊が魏无羡と含光君に蔵書閣へ呼び出され長いこと話し込んでいたようだ、というのは座学に来ていた若い修士たちの間では話題になっていた。何を話したのかについて艾渊は「前に莲花坞でお会いした時にちょっと私が失礼なことをしてしまったから、その時の…
「お前、あの時俺に頼んだだろ、この魂を繋ぎ合わせてほしいって」 「あ、ああ、そんなこともあったな」 明らかに薛洋の様子が落ち着かなくなった。 「彼とお前の間に何があったのか、俺は全部知っている。その上で敢えて聞くが、晓星尘に対してどう思ってい…
いい加減そろそろ本人の話を聞きに行こう、と毎日のように魏无羡に突かれていたが、蓝忘机は気乗りがせずに先延ばしにしていた。もちろん魏婴の望んでることを叶えるのは優先事項なのだが、どうやれば江宗主に聞かれずに話ができるのかを考えると頭が痛かっ…
「魏兄!それに含光君も。どうしたのですかこんなところに」 「聂宗主」 「こんなところとは失礼だろう、聂兄。ちょっと聞きたいことがあって钱宗主のところにきたんだけど、聂兄こそどう言う用事で」 「钱宗主の門弟を清河でも何人か一時的に預かっていたの…
聂怀桑は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の金光瑶を除かなくてはならないと決意した。 しかし何からすれば良いのか最初は途方に暮れた。私には卓越した霊力も刀術の腕もない。頭脳だって姑苏蓝氏の座学でかろうじて落第しない程度でしかない。あるのは人に警戒…
しかし、そうなると「薛洋は真っ当に生きるために叩き直されたくて江氏を選んだ」という仮説は成り立たなくなる。それが蓝忘机が「江宗主には伝えるべき」と考えた理由なのだが、魏无羡はまだ考えていた。 一度死んだのだから過去の悪行は無かったことにされ…
「彼が本当に薛洋であるのならば、やはり江宗主には伝えるべきではないのか?」 蓝忘机にそう問われて、魏无羡は考え込んだ。自分の目から見ると、彼が薛洋であることはほぼ確実に思えるし、蓝湛もその点では一致している。しかし、どこにも証拠はない。 そ…
「ああ、俺の美人さんは料理上手で幸せだなあ」 天子笑を片手に上機嫌の魏无羡を、蓝忘机は微かな微笑みを浮かべて見ていた。今のこの暮らしがずっと続けばいい。私の知る全ての人の中で最も熱い心を持った魏婴。常に弱い者虐げられた者を身を挺し命を賭して…
ついにこんな日が来てしまった。 江氏双傑。若き日の江澄の蓝氏双璧への対抗心をネタとした、どちらかといえば戯言の類である。もちろん内心に自ら恃むところの非常に大きな江澄のこと、本気で双傑であると考えていただろうことは想像に難くない。しかし、本…
「なあ蓝湛、献舎したヤツの魂ってそのあとどうなるんだ?」 「どうなる、とは?」 「いや、『魂を天地に返す』っていうけど、返された魂はその後どこかへ行くんだろうか、って思って。ただ消えてしまうのかな」 「呪術については私よりも君のほうがずっと詳…
我想去中华街吃兰州牛肉拉面。
知らない間に、proじゃなくても4つまでブログ作れるようになったらしいので、 ここもなにかに使います。
こそこそともう一個ブログを作ってみる。